1.私の暮らし
さて、私の年齢は?
年齢不詳であることにしています。私が本当の年を明かすとたいていの人が「嘘でしょう」と言います。ほんとです。
職業は今は時々翻訳家、ライター、カウンセラーなどです。英語の講師でもあります。
「マヤンオラクル」というカードが40枚ついたマヤの象形文字のタロット本を翻訳し、2000年1月に出版できました。
背は低いほうです。
顔はけがをしていなかったら結構きれいだったかもしれません。
スタイルはまあまあ、太り過ぎでもやせ過ぎでもありません。
性格はさっぱりして明るくおもしろい人間とでも言えましょうか。
年齢から見ると若く見えるかもしれません。
12年位前にN市で杉村春子の「女の一生」という劇を見ました。
春子はその劇中、16才から80才近くまでの女性を演じ分けました。
それを見て私は痛く感動し、以来人間は動作次第で若いままでいられるかもしれないと思いました。老けるのはその人が「年老いた」と言う動作をするからだ、その人の意識次第で老けるのを遅らせることができるものだ──と考えました。
その時を境に私は歩き方、食べ方、しゃべり方にいたるまで自分の動作をチェックするようになりました。町のショーウインドを見て背中が曲がっていないか……立っている自分には緊張感があるか……動作に切れがあるかなどについてはいつも観察し、自分なりに考えて行動するのを心がけるようになりました。
だからといって年を取るのがいいとか悪いとかではありません。
あくまでも私個人の意見です。
それでも、このすばらしく精巧な身体の衰えはどうにもならないこともあります。
「どっこいしょ」とか「よいしょ」という言葉を発している自分を発見したときです。
たいてい、これは朝、おふとんから起き上がってたたみの上に第一歩を踏み出した途端に気づきます。
言葉として音声がでなくても心のなかでは「どっこいしょ」と言っているのです。悔しいものがあります。